人工芝の種類
人工芝の種類の分け方にはいろいろありますが、使用感や芝葉の長さによって以下の3つに大きく分けるのが一般的です。それぞれ違いを見てみましょう。
- ①砂入り
- 芝葉に目砂を組み合わせることで天然芝と変わらない使用感を演出し、耐候性および耐久性を高めたもの。テニスコートなどによく使用される。
- ②ショートパイル
- その名の通り芝丈が短い人工芝。基本的には充填剤を含まないので激しいスポーツには不向き。ただし近年はショートパイルでクッション性の高いものも開発されている。
- ③ロングパイル
- 芝丈が50〜70mmと長めのもので、隙間に目砂やゴムチップなどの充填剤が埋め込まれている。クッション性が高く激しいスポーツにも適した人工芝。
自宅の庭に適しているのは?
自宅に子どもの遊び場や家族でくつろぐためのスペースを作るならショートパイルの人工芝がおすすめです。ショートパイルと言っても30〜45mmもあれば十分にフカフカで、その上に子どもがゴロゴロと寝転んでも怪我をする心配はありません。また、ショートパイルには熱がこもりにくいという利点もあるため、夏場は特に涼しさを保てるという魅力もあります。
ただし、庭にドッグランを作るならロングパイルを選択肢に入れてもいいでしょう。全力で走る犬たちの関節を守るなら、クッション性の高いロングパイルのほうがより安心・安全だと言えます。
ゴルフのパター練習用の人工芝
ゴルフ場に行ったことがある人ならわかると思いますが、ゴルフ場のグリーンの芝丈はとても短いですよね。一般的には3.5〜5mm程度と言われています。芝丈が長いと芝の向きにボールの行方が左右されてしまうため、特にパター練習用として使える芝丈は「パターゴルフ用」として売られているものを選ばなければなりません。
また、人工芝にはジョイント式のものとロール式のものがありますが、ジョイント式でパター練習場を作ってしまうとどうしても継ぎ目部分でボールの進みが影響を受けてしまい、本格的な練習にはなりません。必ずロール式のものを選ぶようにしましょう。
【番外編】カラー人工芝の活用
さて、長い時間をかけてできるだけ天然芝に近づけるべく開発を重ねてきた人工芝ですが、一般的な青々としたグリーンの中に少し枯れ芝を混ぜたり、濃淡数種類の緑色を混ぜるなどして、ますます本物に近くなっていますね。
一方、モカブラウンやラテブラウン、グレー、ピンク、赤、黄、紫などのカラーバリエーションが増えているというのはご存じでしょうか。例えば周囲に本物の緑地や木がある場所で地面をあえて緑色にせずブラウンやグレーにすることで天然の緑地部分をより引き立てたり、あるいはカーペット感覚でデザイン性を高めたりなど、様々な使い方で多くの人が楽しんでいます。
また、冬枯れのない人工芝が真冬に青々としているのが不自然だということで、冬はグレーやブラウンに貼り替えるといった使い方をする人もいますね。秋には紅葉を意識して赤や黄色を使うケースも人気のようです。せっかく導入するならば、自分だけの楽しみ方を見つけてみるのも、これからの人工芝の活用方法の1つかもしれません。